2012年07月13日

アカデミーブログが新しくなりました!!

こんにちは!

この度、アカデミーブログはリニューアルすることになりました!

装いは変わりましたが、今後も多様多彩な教授陣、事務方、時には学生が
岐阜県立森林文化アカデミーのリアルな情報を発信していきます!

↓こちちらが新しいアカデミーブログになります↓
http://gifuforestac.blogspot.jp/

お気に入り登録をしてくださっている方は、新ブログにて再度登録をお願いいたします。

今後共よろしくお願いいたします!

2012年07月12日

第3回「施業プランナー 上級研修」でファシリテーションを学ぶ!

 岐阜県が平成24年度から新規に開始した施業プランナー 上級研修、この研修は3年間にコミュニケーション関係やマーケティング関係、計画から進捗管理関係の研修を受講してもらうものです。

 今回は「ファシリテーション」に関する研修です。これまでリスクコミュニケーション、コミュニケーションの研修を受けてきましたが、今回は座談会や利害関係者の会議で役立つファシリテーションについて、森林文化アカデミーの嵯峨創平准教授に指導して頂きました。

「なぜファシリテーション?」
  ファシリテーション能力は、多様な主体の立場と利害を理解しながら、
より良い成果に向けて合意形成と協働を引き出すのに有効

ファシリテーションの語源は「容易にする」、「促す」。
つまり、学ぶことを容易にする。学ぶことを促す。


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講義と実習の内容は、午前中に
ファシリテーションの役割と立場
   セルフイメージ(自己理解)
   参加のデザイン
   ステークホルダー(参加者理解)
   オリエンテーション(信頼の土台と場の規範づくり)
   ファシリテーション・グラフィック(議論の見える化)

午後から
   共通点と相違点(共有点の土台/対立点の整理)
   対話型ファシリテーション(事実から気づく)
   共有できる利益(計画の目標)
   問題解決の手法(構造化のスキル、対立から学ぼう)
   外部の力を利用する(有識者、マスコミ、行政、市民、力関係の4すくみ)


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最初の実習は、自己紹介のための「似顔絵他己紹介」
 2人がペアになって、相手の似顔絵を描きながらインタビューをします。
最後に似顔絵を描いた相手のことを紹介します。

次ぎに、今紹介された参加者理解のため、「自分から一番遠いと感じた人との対話」
 何でも良いので、自分から最も遠いと感じた人とペアを組む。
 5分間で相手との相違点を3つ見つけ、その相違点をつなぐ「鍵」を探す。

 この実習を通して、小人数でもいくつもの相違点があることに気づく。日本人は他の人に合わせる、同調する傾向があるため、相違点を探そうとしても共通点ばかりが見つかることもある。


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 次ぎに、「ファシリテーション・グラフィック」、つまり議論の視覚化です。
これはプロセスを共有させるメリット、参加を促進させるメリットがあります。
グラフィックの4つのコツは
 (1)発言をコンパクトに要約する。
 (2)議論のポイントを強調する。
 (3)ポイント同士の関係を示す。
 (4)図解ツールによる構造化(ツリー型、サークル型、フロー型、マトリックス型)。


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 実習では「私が関わる森林について伝える」と称して、3人一組となって、
一人は「都会に住む友人に私の関わる森林ついて」5分間スピーチをする。
 他の二人は、一人が聞き役、もう一人は模造紙に内容を構造化する。


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 ツリー型の構造化は項目を網羅するには良い手法ですが、突飛なアイディアには適さない。
 マトリックス型の構造化は日本人が多用し、明確に分類しやすい。

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 最後の実習は「森林づくりで目指す7つの目標」というグループワークです。
参加者の長谷川さんが打ち出した「森林づくり」について、参加者が(1)林業事業体、(2)森林組合、(3)森林所有者、(4)役場、(5)製材業者、(6)都市住民、(7)地域住民という立場になって、まず考えたい項目から7つをポストイットに書き出す。
 それをもとに、全員の合意で何を優先させるべきか、そして素早く対応すべきか、ゆっくりで良いかを決めて行きます。

 この実習の結果、参加者が考えた優先順位は、
(1) 説明責任、(2)山の保全、(3)地域の安全、(4)健全な経営、(5)地域還元、(6)多角的事業運営、(7)地域の発展 となりました。

 一般に座談会などで意見を聞こうとしても、なかなか意見を出してもらえないことも多いですが、こうした方式で意見を出してもらう手法もあります。
 ぜひ、こうしたファシリテーション手法を活用して、一歩進んだ提案型森林施業の一助として下さい。
 今回も講師を務めて下さった嵯峨先生、有り難うございました。
研修生の皆様、次回は実際の森林施業地でのリスクコミュニケーション事例とその対策です。

 以上報告、ジリこと川尻秀樹でした。

2012年07月11日

夜祭に参加させて頂きました

美濃市には各町内会に、自治会とは別に『当本』という祭礼などの行事を取り仕切る持ち回りの組織が有ります。I町の町内で行われた『夜祭』に、準備から後片付けまで参加させて頂きました。

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午後5時半 屋根の上の小さなお社の前に、町内の役員さんたちが集まりご祈祷が始まります。

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屋根の上の小さなお社には、『天昭皇大神宮』『秋葉神社』『津島神社』の三社がお祭りされているそうです。

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ご祈祷は、町内の金毘羅山・弘法さんのお寺さんがされます。
祭壇には、御神酒、お餅、スルメ、林檎、人参、キュウリなどが捧げられています。

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午後7時半、笹に付けられた赤い提灯に火が入れられます。
これも当本の方々が手分けして行います。

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老若男女、小さな子供たちも続々集まってきます。

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お社にお参りする、いい感じの老夫婦。

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アカデミーの学生もお参りしていました。
他にも何人も会いました。


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午後8時10分、ちびた蝋燭を取替えます。
これが、なかなか大変でした。へたをすると提灯が燃えてしまいます。

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居酒屋Uの前で愛嬌を振りまく兄ちゃん姉ちゃん

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このあと、8時50分から後片付け、これもなかなか大変でした。
照明のない暗いなか提灯を笹から外し、ゴミも残らないように片付けます。

写真撮影を快く受けて頂いた皆さん、ありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。

山村づくり講座 ふじお 記

2012年07月10日

岐阜県「施業プランナー 技術維持研修」第一回開催

岐阜県「施業プランナー 技術維持研修」第一回開催

岐阜県では本年から、過去に施業プランナー研修を受講した方々の技術研鑽と維持を兼ねた「施業プランナー技術維持研修」を開催することとなり、今回、8名の研修生と4名の准フォレスター候補生を迎えて第一回目の研修を実施しました。

 今回は江戸時代から280年続く中原林業の代表であり、岐阜県林業経営者協会会長でもある中原丈夫さんの森林を中心に、森林文化アカデミーの横井教授による「将来を見据えた森林施業」についての講義の二本立てでした。

 ちなみに中原さんは専業林家であり、極東森林開発株式会社の代表取締役、山県市森林づくり会議議長でもあり、岐阜県の「健全で豊かな森づくりプロジェクト(通称、森プロ)」に、いち早く平成19年から取り組まれた方でもあります。


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 最初は「将来を見据えた森林施業」について横井教授の講義です。
 研修の目的は4つ
 (1)知識・情報の習得
 (2)技術・スキルの習得
 (3)問題解決能力の向上
 (4)行動・態度の変容
 今回の研修は「自らが気づき、考えること」で、行動・態度の変容を遂げることです。


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 研修生は過去に受けた施業プランナー基礎研修のことを思い出しながら、「作業=施業」ではないこと。「林業経営を考える」ことの意義を認識すること。「森林施業」にも理念・哲学は必要であること。など、横井教授からのメッセージを受け止めて行きます。


 施業プランナーに「必要な力」は山のあり方、取り扱い方を空間的にかつ時間的に「デザインする力」です。思い描いたデザインを「プランニング」する。
 「施業プラン」であるなら、将来の山の姿(目標林型)とそこに至る道筋を示し、それを実現するための作業として、今回の間伐を提案する。


 目標が設定されていないと、「持続可能な林業(経営)」が成り立たない。

 「優れた経営に学ぶ」のは「真似るために学ぶのではない」、「考え方を学ぶことに意義がある」・・・・これは重要なメッセージです。
 そこで今回の中原林業さんの事例を紹介

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 中原林業の生産目標はスギ・ヒノキの優良大径材。伐期は80〜90年、立木密度580〜630本/ha、平均胸高直径40cm、下刈り6回、枝打ち2回、除伐2回、切り捨て間伐1回。3回の利用間伐を経て主伐に。現在は皆伐から漸伐/帯状の区分皆伐への転換を模索中。

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 横井教授の講義が一段落してから、中原さんも一緒に参加して下さって、中原林業が江戸時代から蓄積した経験に基づく経営感覚を実現することで、健全で災害に強い森林づくりにつながっていることなどを説明されました。

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 午後からは中原林業所有山林のある椿洞に向かいました。
最初の現場は中原さんが請け負った間伐施業地です。谷を挟んで右と左の太陽の当たり方、降り積もった雪の影響、吹き付ける風の影響などを加味して、間伐した経緯を説明されました。
 ここでは「山の間伐は間伐し過ぎによる荒廃はないが、伐り控えによる荒廃はありえる」と、補助金をもらうためのみを考えた間伐本数の少なさによる危険についてふれられました。


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 次ぎに行ったのは、道路沿いの皆伐地、ここは皆伐2年後で斜面下部にはトチノキがその他にはヒノキが植栽されています。
 中原林業では今でも、定期的に小面積の皆伐を実施している。これは大径木の皆伐技術や枝打ち技術を技術伝承するためでもある。また、所々に大径木を残すのは、過去の履歴(過去にあった立木の状態)を後世に伝えるためでもあります。
 中原林業では丁寧な雪起こしをすることで、根元曲がりの少ない良質材を生産しており、これに枝打ちを2回組み合わせることで、より良質な木材生産を目指しています。特に積雪地では雪の沈降圧によって幼木の下枝が引っ張られ、根元が曲がりやすくなるため、初期段階での枝打ちを重視している。

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 この写真の下にあるのは35年生のケヤキ人工植栽木です。中原家にある優良ケヤキの実生苗を谷筋に多数植えて、その経緯を観察されておられるそうです。森づくりを急がず、樹木の成長に合わせた時間軸で見ておられる中原さんの考えを述べられました。

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 次の林は谷を挟んで28年生と29年生の林の比較です。片方は4〜5m高まで枝打ち(2回)をした林で、幹の肥大成長は旺盛であるため中間収益は、もう一方に比べると15〜20%多く得られると考えられます。

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 他方は約7m高まで枝打ちされた林で柱取りを考えている。中原林業では枝打ちは樹齢25年生以内に終了することとしており、2回で4〜6m高までの枝打ちを考えている。
 枝打ちは最初はナタ、熟練すればカーツカッター(動力式枝打ち機)によっているが枝打ちで最も必要な能力は樹上で作業できることです。

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 中原林業では、350本/ha程度の長期育成循環林の樹下に斜面下部からトチノキ、クリ、スギ(秋田スギ)を植栽して試験を実施している場所もあります。

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 最後に見せて頂いたのは中原家の90年生「伝承林」です。ここも谷部にはトチノキが植えられ、最近の伐採でも下層木の損傷は全くない林分でした。これは技術伝承にこだわり、山に対する情熱のなせる技なのでしょう。

 中原さんは、「山は倉庫である。現在の在庫がどのような状況で、期限以内にクライアントが欲しい木材を納品できるようにすることが重要である」と、林業に欠けているQCDについて述べられました。

 山づくりのための選択肢と正解はいくつもある。山は多様であり、その山の施業にはいくつもの正解がある。それを常に考えて、多様な施業をすることが林業経営でもあるのだと、感心しているうちに午後の5時となってしまったのです。

 今回も中原さん、横井さん、技術維持研修のために、貴重な時間熱いメッセージを有り難うございました。今回得られた知見を少しでも活かし、自分たちなりの考えで山と向き合えるよう頑張ってきたいと感じました。

 以上報告、ジリこと川尻秀樹でした。

つながるサロン 合宿しました!

自分だけの趣味や学びにとどめるのではなく、
仲間とつながり、学びを活かして、地域のために「活動する」
ことを目標とした生涯学習講座「ステップ3」から生まれた
「つながるサロン」のはじめての合宿が去る7月3〜4日の1泊2日で実施されました。
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まずはお互いの活動を紹介しあい、相談ごとや、アイデアを交換したり、
パートナーを求めたりする場を持とうということで飛び入り参加も含め15名の方が集まりました。

夕方18:30に集合した皆さん。(準備の方は17時からやってらしたそうです。お疲れ様!)
持ち寄りの具材でつくったカレーと一品料理を持ち寄った豪華ディナーを食べながら歓談。
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食後はいよいよ自分の活動発表&提案:相談タイムがスタート。

内容は、ざっと挙げても
「3Dソフトを活かした木材のネット販売構想」
「木の楽器のアイデア求む!」
「私のつくった作品、笑ってください」
「裏山管理の歴史と地域活動団体発足にいたるまで」
「里山管理グループの活動」
「子どもを絡めた活動の提案」
「みなのあつまる場所づくりの提案」

などなど様々な活動や相談、提案を発表して
いただきました。
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途中、新しいパートナーが誕生したり、
なかなか鋭い意見交換や、アイデアが生まれたり、
そしてもちろん沢山の笑いがあったり。。
話し合いは、翌日の朝も続いていました。

こうした場所、時間、必要なんですね。。
そろそろ具体的な活動がはじまりそうです。
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次回は7月17日(火)の夜18:30から森の工房にて
実施予定です。今回発表できなかった方々の活動発表と
具体的な活動計画を行う予定です。
興味のある方、ぜひお越しください。
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自然体験活動指導者・インタープリター養成コース 講師
萩原ナバ裕作

2012年07月08日

平成24年度 第5回 岐阜県 施業プランナー育成研修

平成24年度 第5回 岐阜県 施業プランナー育成研修

 岐阜県では森林整備を推進するためのキーパーソンとなる施業プランナーの研修を実施しています。基礎的な知識を学ぶ「育成研修」、基礎的な研修を受講した人に継続的に受けて頂く「技術維持研修」、また各地に点在する施業プランナーを民間レベルで束ねて大きな地域を統合できる人材を育成する「上級研修」の3研修を実施しています。

 今回の育成研修では、林内路網の基礎知識、路網計画、GPSの基礎知識について、岐阜県森林研究所普及企画係の池戸技術課長補佐長屋技術主査、森林研究所の古川部長研究員による講義と演習を実施しました。


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 最初に長屋技術主査が「作業道の開設計画」について解説して下さいました。
 (1)林内路網の種類(林道、林業専用道、森林作業道)
 (2)路網計画の手順
 (3)開設を避けるべき危険地帯
 (4)計画図面の作成

 林業専用道は10tの大型トラックが走行可能で、設計速度は15km、全幅員3.5m、半径12mですが法面は緑化しません。森林作業道は2tトラックやフォワーダの走行を想定し、幅員は2.5〜3.0m、縦断勾配は10度(18%以下)です。

 路網計画する上で、岐阜県ではWEB上の「県域統合型GISぎふ」データを利用すれば、航空写真や地質、断層などの情報を簡単に得ることができることを紹介されました。


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 特に「開設を避けるべき危険地帯」は、急峻地(山地傾斜35度以上)、崖錘・堆積土、崩壊地、破砕帯、岩盤・転石地帯、水脈が地表に近い場所、谷川沿い、人家や公道に転石などの落下が予想される箇所、生活用水の水源地上流などです。
 施業図として使われる1/5000地図では等高線間隔が10mであれば、1cmの円定規を使って急峻地の判定ができます。その円の中に等高線が2本であれば傾斜22度、3本であれば31度、4本であれば39度となるのです。


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続いて池戸技術課長補佐が路網の「線形踏査のポイント」について解説し、
 (1)道を通すのに適した場所
 (2)勾配追い
 (3)ネックポイントの通過事例
 (4)急斜面の通過対策
 (5)排水処理の計画
 (6)崩壊するリスクを見極める
を順に説明されました。この中では路網に適する「タナ地形(定積土)」について、道の縦断勾配、作業道開設に必要な技術について丁寧に解説されました。
 私たちが線形踏査でつける勾配杭は計画地盤高に打ちますが、それを路面の中心杭と勘違いする場合もあります。切土と盛土によって中心杭の場所は移動しますので混同しないよう注意しなくてはいけません。
 結局、講義のまとめとして、
 (1)線形計画地図を参考に現地で修正する。
 (2)道を通しやすいタナ地形を探す。
 (3)ネックポイントの通過は条件の良い場所を選ぶ。
 (4)危険値の通過には対策工を計画する。
 (5)廃水処理を適切に計画する。
 (6)ルート選定に迷ったら、ゴールから逆に追ってみる。
 (7)山をよく観察する。

 ここで研修者の理解が心配なのが縦断勾配、横断勾配の違い。勾配が10度以下(18%以下)という言葉と、切り取り法面と盛り土法面の勾配、6分、1割2分の意味が分かるだろうか。盛り土は1mあがる毎に水平距離1.2mあれば1割2分となる。


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 続いて、切法肩・盛土尻位置判定カード「切り盛りくん」の紹介を長屋技術主査が説明。山の現場で概略の切取土量と盛土量が分かれば、発生する土量計算ができ、道作りがスムーズになります。

この道具は長屋さんの画期的な発明で、私たちにとってはすごく理解しやすい道具です。
 現場経験が無くても簡単に切り盛り土量を見ることができるのが、長屋技術主査が開発した「切り盛りくん」です。これは便利、よく考えられています。


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 また池戸課長補佐からの説明です。ここから個人での演習とグループ演習の前段階です。
 最初に対象となる森林文化アカデミーの演習林33haについて、森林簿データ、施業図2枚、航空写真を見せられます。

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 この写真に見る色分けは森林研究所の古川部長が傾斜の急なところは赤色を濃くした図面です。こうすれば危険地区が一目瞭然です。

 また、ここで利用される作業システムは写真のような、4WD2tトラック、2t積みフォワーダー、2t積みキャタトラです。
 この条件でどのような路網線形を入れるかを敢闘します。


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 作業では1/5000の図面(1)に危険地帯を赤で、安定地は緑で色分けします。次いでもう一枚の1/5000の図面(2)にヘアピン適地(緩い尾根)を円形定規で記入します。
 最後に、色分けした図面(1)に、森林簿データを参考にしながら路網を入れてゆきます。カーブする場合はヘアピン的地図(2)を参考とします。


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 さて、各自で危険地域やヘアピンの場所を決めたら、林分の状況に応じて利用間伐できるのかどうかを森林簿データによって見定めて、図面上で作業路の線形を考えます。もちろん、施業図には現場で現れる大きな岩石はほとんど示されていません。
 しかし、事前に概略の線形を決めて現場で修正するようにすれば、仕事もはかどります。作業路の線形を青線で記入して、計画してみます。

 各自が計画を作成したところで、2つのグループに分かれてグループ内発表です。


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 他の人の発表を聞いてみると、自分が気がつかなかった視点で山を見ていたり、新しい発想や弾力的な発送も知ることが出来て勉強になります。各自の発表が終われば、次の段階はグループの代表発表をグループ内でつくることです。


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 発表内容に則すような路網線形と作業システムの構築。これが結構大変ですが、仲間と知恵を出し合って計画を作ります。


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 そして、グループ代表者発表です。

1班の作業システムは
  伐倒 チェンソー、 造材 チェンソー、 木寄せ グラップル、運材は2tトラック、
  ヘアピンの最小回転半径は6m


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2班の作業システムは
  伐倒 チェンソー、 造材 チェンソー・プロセッサ、 木寄せ スイングヤーダ、運材は2tトラック・フォワーダ、
  ヘアピンの最小回転半径は6m、洗い越し4カ所


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 さて、こうした計画なのですが、来週は全員でこの現場に現地踏査に行きます。みなさん、どのような現実が待っているか楽しみですね!


 最後に、森林研究所の古川部長さんから「ITを活用した路網計画と管理」と題して、GPSの基礎知識を中心に講義を受けました。
 この技術は来週の現場で活用されるものです。事前知識としてのGPS講義だったのですが、果たしてみな理解してくれたのかどうか?・・・・一抹の不安が残ります。

 さぁ、来週も頑張りましょう!

 以上報告、ジリこと川尻秀樹でした。

2012年07月06日

美濃市K地区の方々をお迎えして発表会が行われました

今日は、美濃市K地区の話し手の方々をアカデミーにお迎えして、その成果の発表会が行われました。

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 この授業は、『聞き書き』という手法で中山間地域のお年寄りの若い頃の苦労話や普段の生活のこと嬉しかったことなどをお聴きして、文章にまとめるものです。都市地域の若者たちが(一部そうでない方もいます… 笑い)、自分たちの経験したことのないむかしの生活や労働の厳しさを、見聞きすることで山村暮らしの知恵やそれぞれの方の感じた思いに学ぶものです。
 そして、話し手の方々にとっても、自分たちの何でもないと思っていた日常が、新鮮で面白いものと感じる若者たちとふれ合うことで、山村の暮らしの良さを見直す機会になることも願っているものです。

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 約1ヶ月ぶりの再会でも、ニコニコ、和気あいあいで話しが始まりました。

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 この発表会は、企画、事前準備、司会進行なども全て学生の自主運営で行われました。

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「紙すきに一筋に生命をかけてきたんやな」とFTさんの実感のこもったことばを紹介するYさん

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 「それがね、何年たても一年生。むずかしい。何年たっても、卒業はできない。」とナッキーは、FHさんの思いを話して
くれました。

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発表のあと短い時間でしたが、話が盛り上がりました。

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お年寄りの方々の笑顔がとても印象的でした。

山村づくり講座   ふじお 記

2012年07月05日

馬瀬地方自然公園づくり委員会

山村づくり講座の授業で下呂市馬瀬地区の「馬瀬地方自然公園」を訪れました。

「地方自然公園」とは日本の公園法に定められた公園ではなく、フランスで約40年
前から展開されている住民主体の自然公園制度です。国と地方自治体が権限を分有
し、村で世襲された自然景観を保護しつつ、住民生活の向上にも資するための「公
園憲章」を12年ごとに定めています。「馬瀬村地方自然公園づくり委員会」はフラ
ンスの制度を参考に平成16年3月に任意団体として設立、同4月の広域合併後も、馬
瀬村の美しい村落景観や自然環境を保全するためにユニークな取り組みを種々展開
してきました。

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馬瀬川といえば釣り好きには有名な川で、鮎の味コンクール日本一に輝いたことも
ある清流です。馬瀬村では、森・川・農地・人が形成している自然生態系を「馬瀬
川エコリバーシステム」と名付け、その持続的発展のために6つのプロジェクトを
計画し、地方自然公園づくり委員会がそれらを推進しています。

馬瀬地方自然公園づくり委員会の委員長Kさんと、事務局長のMさんにご案内いただ
きながら、その取り組みの様子を見学しました。印象に残ったいくつかを写真と共
に紹介します。

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1)「日本で最も美しい村連合」への加盟(全国1万人以下の農山村が自主的に連合)
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2)魚付き保全林の指定(広葉樹林の保護、村の森林面積の25%)
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3)馬瀬川フィッシングアカデミー(入門者から上級者まで鮎釣り指南、伝統漁の復活も計画)

4)川を見渡すビューポイント、サイン看板の設置、沿道修景など
(村のどこからでも馬瀬川が見おろせる、景観整備は美観だけでなく獣害対策や路面凍結防止などのコスト削減効果もある)
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5)ウーキングコースづくり(「馬瀬の七里・十里めぐり」)

6)地区対抗「草刈りコンテスト」、地区毎の「住民ぐるみ獣害防御柵の設置」

7)農産物の直売・加工「さんまぜ工房」(日本で一番小さい道の駅を拠点に農業女性グループが活躍)
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最後に見学した、村最北部の川上(かおれ)地区は、すでに高齢化率が70%超。買物
や通院への交通不足、雪降しの困難に直面しています。一方で空いた区画に別荘建設
が進み、キャンプ場は賑わっているとか。地区の光と陰は分離したまま、近い将来には
住民層がすっぽり入れ替わる日が来るのかもしれません。人が手を入れる労力が失わ
れると景観は急速に荒れていく・・・そんな厳しい現実も垣間見ました。

(記 嵯峨創平)

2012年07月04日

森と木の 就職・転職セミナー in 岐阜(会場決まりました。)

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先日予告していました、「森と木の就職・転職セミナー in 岐阜」の会場が岐阜駅横のじゅうろくプラザに決まりました。
こちらで申し込みは受け付けています。

開催日 8月17日(金)10:00〜16:00
場 所 じゅうろくプラザ ( 4F 研修室2 )
住 所 岐阜市橋本町1丁目10番地11

エブリデイ・オープンキャンパス 始まります。

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来週7月9日(月)から13日(金)まで、エブリデイ・オープンキャンパス期間です。
休日に開催するオープンキャンパスに来れない方、日常のアカデミーの様子を観られたい方、ぜひ、この機会にお越しください。
授業の関係もありますので、事前申し込みが必要です。
事務局まで、ご連絡ください。
森林文化アカデミー事務局 0575-35-2525 info@forest.ac.jp